今日は、ひさしびりに映画を観ました。
とくに観るつもりもなかったのですが、「神様のカルテ」というのを観ました。
普段、映画を観て泣きそうになっても、なんとかこらえているのですが、この映画にはやられました。
涙がポロポロと止まりません。
「人の生死」の問題や「妻や家族」の話には、当然のことながら涙がつきものなので、その辺は意識して観ていたので、涙は「うるうる」でこらえました。
しかし、この映画を通じて「自身の中小企業診断士としての仕事」のあり方や方向性みたいなものを後押ししてくれた感じを受けて、色んな思いが混じって涙は「ぽろぽろ」と頬を流れて行きました。
私が感じた中小企業診断士としての仕事は、まさに地方病院で患者と向き合うドクターです。
大学病院は大手のコンサルティングファームという感じですね。
今後の多くの人たちを救う為に、大学病院での研究があるように、コンサルティングファームでは大手企業を相手に、新しい経営手法の導入や開発などで経済を引っ張って行くんでしょう。
一方で、地方病院では末期患者の死と向き合って行かなければなりません。
一人一人の患者に感情を寄せていてはとても続かない事はわかりつつも、それを無視することはやはりできないでしょう。
経済環境が厳しい中で、中小企業の廃業はこれからもっと増えていくと思います。
明るい未来が描けない中で、売上げ回復の見込みが立てられないのに当座の資金確保のために、延命療法的な制度融資の実施も、末期患者へのモルヒネと輸血みたいなもんです。
再生の道筋を共に描くのも中小企業診断士の役割ですが、痛みの少ない廃業への道筋をつくるのもまた中小企業診断士の役割です。
しかし、そのどちらとも我々診断士は一人の患者の人生に大きな関わりをもつことになるわけです。
劇中で地方病院勤務の主人公が、「命を救うこととは?」「 人を救うということとは?」 という医者としての在り方、人間としての在り方を見つめ直していくのと同じように、我々中小企業診断士にも同じことが問いかけられているのではないでしょうか?
それが、大手コンサルティングファームに求められるものと、中小企業診断士だからこそしなければならない事の違いのように思った次第です。
いやー映画って本当に素晴らしいものですね。