私たちは日々、多様な価値観を持つ人と接しています。
その中で、「もっと認められたい」「自分を知ってほしい」といった気持ちを強く表現する人に出会うこともあるでしょう。
そんなとき、どのように受け止めればいいのでしょうか?
マズローの欲求5段階説で考える承認欲求
心理学者アブラハム・マズローの「欲求5段階説」によると、人間の欲求は次のような段階を経て発展していきます。
- 生理的欲求(食事・睡眠など基本的な生命維持)
- 安全の欲求(安定した生活・健康など)
- 社会的欲求(家族・仲間とのつながり)
- 尊厳の欲求(承認欲求)(他者からの評価・自尊心)
- 自己実現の欲求(自分らしく生きること)
承認欲求は「社会的欲求」が満たされた後に現れるものとされ、誰もが持つ自然な感情です。
この仕組みを知ることで、自分自身や周囲の人との関係をより良くするヒントが得られます。
承認欲求が強い人の心理とは?
例えば、SNSで積極的に自分の活動を発信する人や、会話の中で自分の成果を強調する人は、尊厳の欲求を満たしたいと考えているのかもしれません。
それは決して悪いことではなく、「自分の価値を認めてほしい」という気持ちの表れです。
一方で、すでに「自己実現の欲求」の段階にいる人は、他者の評価に左右されにくくなる傾向があります。
この違いを理解すると、相手の行動をより客観的に見られるようになるかもしれません。
どのように向き合うべき?
承認欲求が強い人との関わり方に悩んだときは、次のポイントを意識するとよいでしょう。
- 相手の欲求段階を意識する
- 「認められたい気持ちがあるのだな」と理解する
- 無理に変えようとせず、お互いの距離感を大切にする
また、自分自身の承認欲求が強くなっていると感じたときは、自己実現に目を向けるのも有効です。
好きなことに集中したり、新しい挑戦をしたりすることで、自然と他者の評価が気になりにくくなることもあります。
まとめ|お互いを理解し、尊重しよう
承認欲求は誰にでもあるもの。大切なのは、それをどう受け止め、どう活かしていくかです。
とはいえ、人間関係は一筋縄ではいかないもの。皆さんはどのように承認欲求と向き合っていますか?
ぜひ、考えや経験をシェアしてみてください!
この記事を書いた人
山口亨(中小企業診断士) UTAGE総研株式会社 代表取締役
公的支援機関を中心に、長年にわたり中小企業支援に携わる経営コンサルタント。
代表著作に「ガンダムに学ぶ経営学」「ドラクエができれば経営がわかる」がある。