お金がなくてもできる!Googleマップで飲食店を見つけてもらうMEO攻略法

「お店の料理には自信があるけど、なかなかお客様に来てもらえない…」

そう悩む飲食店経営者の方は少なくありません。
広告にお金をかけたくても、予算は限られている。
そんな時、ぜひ注目してほしいのが「MEO」です。

MEOとはMap Engine Optimization(マップ検索エンジン最適化)の略。
Googleマップなどの地図検索サービスで、あなたのお店が上位表示されるための施策のことです。

「地名+業種」で検索するお客様は、まさに「今すぐ食べたい!」「今すぐ行きたい!」という、来店意欲が極めて高い見込み客。
ここに表示されなければ、来店してもらう大きなチャンスを逃してしまいます。

今回は、お金をかけずに今すぐ実践できるMEOの最重要ポイントを、具体的にお伝えします。

なぜ今、Googleマップ(MEO)が最強の集客ツールなのか?

スマートフォンが普及した現代、多くの人が外出先で飲食店を探す際にGoogleマップを利用します。

  • 「〇〇駅 居酒屋」
  • 「現在の場所 カフェ」
  • 「地名 ラーメン 深夜」

このような検索をするユーザーは、具体的なニーズを持ち、非常に高い確率で来店に繋がります。
MEOは、まさにそうした「今すぐ客」にアプローチできる、無料で効果的な集客手段なのです。

Googleにお店を「見つけてもらう」ための3つの最重要ポイント

Googleマップで上位表示されるには、Googleがあなたの店を「この検索キーワードに最も関連する、信頼できるお店だ」と正確に理解し、ユーザーに最適な情報を提供していると判断する必要があります。

1. Googleビジネスプロフィールの「完璧な基本情報とカテゴリ設定」

MEOの土台となるのが「Googleビジネスプロフィール」です。
ここに入力する情報が、Googleがあなたの店を認識する際のすべてとなります。

  • 最重要:正確なビジネス名(店名):
    • Googleのガイドラインは厳しく、「正式な店舗名」を登録することが求められています。
      例えば、正式名称が「レストラン〇〇」なのに「レストラン〇〇 絶品パスタ店」のようにキーワードを無理に入れると、ガイドライン違反とみなされ、最悪の場合、ビジネス情報が停止される可能性があります。
      あくまで「レストラン〇〇」という正式名称を登録しましょう。
  • MEOの肝!カテゴリ設定の最適化:
    • Googleビジネスプロフィールには「メインカテゴリ」と「追加カテゴリ」を設定できます。
      ここがGoogleにあなたの店が何のお店かを伝える最重要ポイントです。
    • メインカテゴリ: あなたのビジネスを最も的確に表す一つを選びます。(例:ラーメン店、バー、カフェ)
    • 追加カテゴリ: メインカテゴリだけでは伝えきれない、提供しているサービスをすべて追加しましょう。
      例えば、メインが「バー」なら、「居酒屋」「カクテルバー」「パブ」「スポーツバー」なども追加することで、「飲食店」や「飲み屋」といった幅広い検索にもヒットしやすくなります。
      提供しているメニューや雰囲気に合わせて、できるだけ多くの関連カテゴリを設定することが重要です。
  • 住所とピンの正確性:
    • お客様が迷わず来店できるよう、住所は番地まで正確に。
      Googleマップ上のピン(マーカー)が、店舗の入り口と正確に一致しているか確認し、ズレていれば修正申請をしましょう。
      これは「近接性」という要素に直結します。
  • 営業時間(臨時休業も含む):
    • 常に最新の状態に保ちましょう。
      特に、ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの特別営業時間や臨時休業は必ず更新してください。
      情報が古いとお客様をがっかりさせ、信頼を損ねます。
  • 電話番号とWebサイト:
    • お客様が予約や問い合わせをスムーズに行えるよう、連絡先は必ず掲載しましょう。
      Webサイトがない場合は、InstagramのURLを掲載するのも有効ですし、Googleビジネスプロフィールからも直接予約できるサービスもあります。

2. 説明文(ビジネス情報)による「関連性」の最大化

Googleビジネスプロフィールの「ビジネス情報」セクションにある「説明文」は、Googleがあなたの店舗の具体的な特徴を理解するための重要なテキスト情報です。

  • 検索キーワードの自然な盛り込み:
    • お客様が検索しそうなキーワードを意識し、あなたの店舗の強みや特徴を具体的に記載しましょう。
      • 例:「駅近くの落ち着いた雰囲気のバーで、世界各国の珍しいウイスキーが楽しめます。
        深夜まで営業しており、お仕事帰りの一杯にも最適です。」
      • 例:「自家製麺にこだわり、濃厚なスープが自慢のラーメン店です。
        女性一人でも入りやすいアットホームな雰囲気で、ランチ営業もしております。」
    • 単にキーワードを羅列するのではなく、お店の魅力が伝わるような自然な文章で記述することが大切です。
  • 店舗の雰囲気や提供価値を明確に:
    • 「落ち着いた雰囲気」「賑やか」「デートに最適」「一人でも入りやすい」など、お客様が求めているシーンや雰囲気を伝えることで、検索意図との関連性を高めます。

3. 「視認性の高さ」を高めるための「質の高い情報発信」

Googleは、単に情報が登録されているだけでなく、「このお店は人気があり、ユーザーに役立つ情報を提供している」と判断した店舗を高く評価し、上位表示します。

  • 豊富な写真の掲載と更新:
    • 料理のシズル感あふれる写真、店内の雰囲気、外観、メニュー表など、高画質な写真を多めにアップロードしましょう。
      お客様は視覚的な情報で来店を判断します。
      季節限定メニューや新メニューの写真は特に頻繁に更新しましょう。
    • Googleビジネスプロフィールの「投稿」機能で、新メニュー、キャンペーン、イベント情報などを定期的に投稿し、情報の鮮度を保ちましょう。
  • 口コミの促進と丁寧な返信:
    • MEOで最も重要と言われる要素の一つが口コミです。
      お客様にGoogleマップへの口コミ投稿をお願いするPOPを設置したり、声かけをしたりしましょう。
    • 全ての口コミに、必ず丁寧に返信してください。
      良い口コミには感謝を、改善点に関する口コミには誠実な姿勢で返信することで、他のお客様からの信頼度が大きく向上します。
      Googleも活発な口コミ管理を評価します。

まとめ:お金がなくても、集客の道は必ず開ける

今回ご紹介したMEOの施策は、Googleビジネスプロフィールを無料で活用できるものばかりです。
特別なスキルや広告費は一切必要ありません。

しかし、これは「何もせずにお客様が来る」という魔法ではありません。
お金をかけられないなら、その分「あなたの時間」をかけることが重要です。
情報を正確に登録し、写真を更新し、口コミに返信する。
これらはすべて、あなたの労力と時間が必要です。

残念ながら、お金も労力もかけずに楽して儲かる、そんな集客方法はこの世には存在しません。

それでも、これらの地道な努力は必ず報われます。
お客様は、きっとあなたの情熱と工夫に気づいてくれるはずです。
もちろん、これらは集客施策のほんの一部であり、他にもWebサイトのSEO、SNSの活用、グルメサイトへの登録、デリバリーサービスへの参入など、様々アプローチがあります。
しかし、まずは無料ですぐに始められるMEOを攻略し、「今すぐ客」を取り込むことから始めてみましょう。


この記事を書いた人
UTAGE総研株式会社 代表取締役
公的支援機関を中心に、長年にわたり中小企業支援に携わる経営コンサルタント。
代表著作に「ガンダムに学ぶ経営学」「ドラクエができれば経営がわかる」がある。

 

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