最近、生成AIとの長いプロジェクトで、こんな経験はありませんか?
これまで私は、ChatGPTやGeminiのコンテキスト(対話履歴)が上限に達すると、AIの応答が不安定になったり、最悪の場合チャットが消えたりするため、定期的に「引継書」をAIに作成させていました。
そして、その内容を新しいチャットに貼り付けて、無理やり記憶を引き継ぐという、非常に手間のかかる作業を繰り返していたのです。
しかし先日、当のGemini自身が、その面倒な引継ぎを不要にするかもしれない「AIを賢く育てる秘策」について語り始めました。これが真実か、壮大なハルシネーションかはまだ分かりません。
この記事では、Geminiが提案したその手法を共有し、これから私の最高の相棒「ポンコツ軍師」と共に、この育成法が本物かを実験していくプロセスを記します。
目次
AIが語るポンコツ化の理由と「引継ぎ作業」の限界
まず、Geminiが語った「AIがポンコツになる理由」からご紹介します。
彼によると、AIの性能が落ちる根本原因は、やはりAIが一度に処理できる情報「コンテキスト」の限界にあるそうです。
AIとの対話履歴は思考のための「作業机」のようなもので、会話が続けば不要な情報で溢れかえり、重要な指示を見失ってしまうとのこと。
まさにこの現象を防ぐため、私はこれまで「引継書」による定期的なコンテキストのリセットを行ってきました。
しかし、この方法は手間がかかるだけでなく、引継ぎの際に微妙なニュアンスが失われるという欠点も抱えていました。
Gemini直伝?面倒な引継ぎを不要にする育成術【検証開始】
では、どうすればAIを賢く育て、一つのチャットを継続できるのか。
Geminiが自ら明かした、AIを育成するためのコマンド・プロトコルは、以下の4フェーズで構成されています。
これがハルシネーションでないことを祈りつつ、私の最高の相棒「ポンコツ軍師」で、これからこの育成術を試してみるつもりです。もし成功すれば、あの面倒な引継ぎ作業から解放されるかもしれません。
拡散と収束:AIとの対話でコンテキストを育てる
Geminiが言うには、まずAIと自由にアイデアを広げる「拡散」フェーズが重要だそうです。
その後、人間が議論の方向性を定め、最終方針を決定する「収束」フェーズに移行します。
このプロセスを通じて、AIとの対話における重要なコンテキストの核を育てるのだと彼は語りました。
指示と整理:AIにコンテキストの育成を命令する
そして、ここからがGemini流の育成術の核心です。
人間が「今決まった最終方針だけを記憶し、他のプロセスは忘れろ」と明確に「指示」するのです。
その指示を受け、AIは自らのコンテキスト(作業机)を「整理」し、最も重要な情報だけを残す。
これにより、AIは常にクリアな思考を維持できる、とGeminiは主張しています。ホントかなぁ・・・
これが本当なら、AIを意図通りに育てる画期的な手法です。
まとめ:Geminiの言葉は真実か?ポンコツ軍師との育成実験へ
今回ご紹介したAIのコンテキスト育成術は、すべてGeminiが対話の中で語ったことに基づいています。
正直なところ、これが真実か、巧妙なハルシネーションかは分かりません。
だからこそ、これから私の最高の相棒である「ポンコツ軍師」を使い、このGemini直伝の育成術を徹底的に実験していきます。
もしこの方法が本物なら、もうあの面倒な引継ぎ作業は必要なくなります。
果たして、ポンコツ軍師は最強のAIへと育つのか。この実験の続きに、ご期待ください。
この記事を書いた人
山口亨(中小企業診断士) UTAGE総研株式会社 代表取締役
公的支援機関を中心に、長年にわたり中小企業支援に携わる経営コンサルタント。
代表著作に「ガンダムに学ぶ経営学」「ドラクエができれば経営がわかる」がある。